【能登地震】1次レポート(1月12日時点)

災害から二週間近くが経とうとしています。

現在も行方不明の方々が多く、必死の捜索活動が続いています。

また、多くの被災者が避難所生活を続けており、日常を取り戻すまでにはまだ辛抱が必要な状況です。

現在の被災地の最新の様子をお知らせいたします。

石川県内の被害状況

(1月12日時点)

死者215人(うち災害関連死者10人)
行方不明者38人
重軽傷者少なくとも567人
避難者約 2万3000人
断水約 5万7000戸
停電約 1万3000戸
NHKニュースより

また、住宅や商店にも大きな被害が出ており、全壊から一部被害を含め、少なくとも4104棟が被害を受けています。観光地として有名だった「輪島朝市」は、二次災害の大規模火災により、焼け野原となってしまいました。

現在、警察や自衛隊、自治体、ボランティア団体などが協力して、災害現場においては救助活動、避難所や施設では支援活動が行われています。

また、石川県の冬は厳しい寒さとなります。救助活動中の冷たい雨は活動の妨げになりますし、倒壊寸前の家屋に雪が降り積もれば、そのまま崩れてしまう恐れもあります。被災地支援は、天候との戦いでもあります。

避難所の様子

避難所での寒さ対策も急を要する事項です。避難者は冷える床に布団を敷き、十分な暖房設備の無い中で寒さに耐えながら避難生活を送っています。周りで声を掛け合いながら、低体温症になっていないか、体調を崩していないかをお互い注意し合うことが求められています。

また、避難所に食料や毛布などの支援物資は届いているものの、どうしても問題視されているのが衛生状況の悪化です。水不足による入浴・手洗いのできない環境、栄養の偏りや精神的ストレスによる免疫力の低下、換気や殺菌消毒環境の不足などから、避難所のいくつかでは新型コロナやノロウイルスの集団感染が増加してきています。特に高齢者が多く身を寄せる福祉施設では深刻です。

毎日新聞「避難所でノロウイルスなど30人 『衛生対策が重要』 能登半島地震」

そして、避難生活の長期化に伴い増加しているのが「災害関連死」です。災害関連死とは、「避難生活に伴う持病の悪化疲労精神的なストレスが原因で亡くなったケース」です。

避難者は衛生環境の整わない避難所で持病が悪化したり、突然奪われた日常への戸惑い、家族や友人を失った悲しみ、今後に対する不安などから精神的なストレスの影響を受けます。

被災地はインフラが大きく被害を受けたため、水道・電気・ガスなどのライフラインの復旧にめどが経っていない状況です。そうした状況を受け、現在石川県外で「二次避難所」としてホテルや公営住宅などで避難者を受け入れる準備が進んでいます。

NHK News「2次避難 県外などで受け入れ進む 珠洲市の施設入所者は愛知へ

一日も早く、被災者の方々の日常が取り戻されるよう祈っています。

WisHの支援

NPO法人WisHでは、頂いた支援をもとに、緊急支援として以下二か所に寄付致しました。

今後WisHのスタッフが現地の避難所を訪問し、現地調査と物資支援をする予定です。

その後2次報告をお伝えできればと思います。

また、一般市民からのボランティア募集は未だ開始されておりません。募集が始まったタイミングで、がれき撤去や家屋の修繕などを含めたボランティア活動を行っていく予定です。皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

皆様から応援メッセージをいただいております

私も新潟県上越市出身です。冬の寒さが痛いようにわかります。
大変な中で,ご苦労も多いかと思いますが,必ず道が開けると思いますので,どうぞお体に気をつけて下さいませ。
皆様のご無事,健康をお祈りさせていただきます。

被災されました皆様の1日でも早い復興と健康をお祈りしております。

大変な時だと思いますが、お身体に気を付けてお過ごしください。ご家族皆様の安全と一日も早い復興を、心より応援しております。

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WisHでは今回の能登半島地震 被災地支援のため、募金活動を行っております。

ご支援はこちらから↓

寄付いただいた義援金は直接被害者家族へ物資支援を行うためと、またスタッフが直接ボランティアに赴いた際の活動資金として使用する他、一部をAAR Japanと各支援団体を通した被災地支援に寄付いたします。ご協力をお願いいたします。